2018 年 25 巻 2 号 p. 104-107
関節面陥没を伴う肘頭骨折に対して,当科では関節面の整復に用いたKirschner鋼線を骨内に打ち込んで内固定する手術方法を行っており,今回,その治療成績について検討した.対象は8例8肘,受傷時平均年齢は65.3歳,術後平均観察期間は10か月,Colton分類2-Cが2例,2-Dが6例だった.術後平均可動域は伸展-7.5°,屈曲133°であり,単純X線では全例で骨癒合が得られ,関節面のstep offやgapは認めなかった.術後合併症も認めなかった.当科の手術方法は,近位骨片を上腕三頭筋ごと後方へ反転し直視下に陥没骨片を内固定しており,粉砕が強く骨片が小さい場合でも比較的容易に固定が可能である.また,整復・固定に使用したKirschner鋼線をそのまま骨内に打ち込んでおり手技に無駄がない.本症例では良好な治療成績を得ることができ,有用な手術方法であると考える.