2018 年 25 巻 2 号 p. 249-250
上腕骨内側上顆炎に対し観血的治療を行った症例を経験したので報告する.症例は53歳,男性.約1年前より左肘関節内側部痛を自覚,近医にて注射などの保存治療が行われていたが,症状が増悪したため当院を受診した.左肘関節内側上顆に圧痛を認め,抵抗下手関節屈曲にて疼痛の誘発を認めた.日本整形外科学会-日本肘関節学会肘機能スコア(以下JOA-JESスコア)は27点であった.単純X線では肘関節内側上顆部に石灰化を認め,MRIのT2強調脂肪抑制で屈筋群付着部に高信号を認めた.難治性の左上腕骨内側上顆炎と診断し手術を施行した.屈筋群付着部を切開すると変性した瘢痕様組織を認めた.これらを切除し,内側上顆部を新鮮化した後にアンカーを挿入し屈筋群を再縫合した.術後9か月の時点で症状は消失しており,JOA-JESスコアは100点であった.難治性の上腕骨内側上顆炎に対しては手術治療を考慮してもいいと考えられた.