日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
IX.腫瘍・感染
高度な関節破壊をきたした難治性化膿性肘関節炎に対し創外固定を併用して治癒した2例
中嶋 宰大多田 薫山本 大樹中田 美香松田 匡司土屋 弘行
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2018 年 25 巻 2 号 p. 307-310

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抄録

 高度な関節破壊をきたした難治性化膿性肘関節炎に対し創外固定器を併用して治癒した2例を経験したので報告する.72歳,女性.化膿性肘関節炎に対し抗生剤加療と複数回の関節内洗浄が施行されたが,再燃を繰り返していた.受診時X線上肘関節は破壊され,高度に不安定な状態であった.関節内洗浄,抗菌薬含有セメント留置に加え,創外固定による肘関節の安定化を行ったところ再燃なく治癒した.49歳,女性.2年前に化膿性肘関節炎を発症し,抗生剤投与と複数回の関節内洗浄が施行されたが,再燃を繰り返していた.X線上肘関節は破壊され,高度に不安定な状態であった.関節内洗浄,抗菌薬含有セメント留置に加え,創外固定による肘関節の安定化を行ったところ再燃なく治癒した.感染により関節破壊が進行し,高度な不安定性が生じた場合は局所の安静を保つことが困難で難治性となる.創外固定による肘関節の安定化は難治性肘関節炎に対して有用である.

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© 2018 日本肘関節学会
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