日本肘関節学会雑誌
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Print ISSN : 1349-7324
Ⅳ. スポーツ障害
投球側の違いによる前腕可動域と肩回旋可動域の特徴
田村 将希阿蘇 卓也古屋 貫治磯崎 雄一西中 直也
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2023 年 30 巻 2 号 p. 319-322

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抄録
目的:投球側の違いにより,肩関節・肘関節・前腕可動域に差があるかどうかを検討することである.
方法:プロ野球選手37名のメディカルチェックデータから,肩関節可動域(外転位内外旋,屈曲位内外旋,水平内外転,total arc)と肘関節可動域(屈曲,伸展)および前腕可動域(回内,回外,回内外total arc)を調査した.右投げ選手(R群)と左投げ選手(L群)に群分けを行い,肩関節可動域,肘関節可動域および前腕可動域を2群間で比較した.有意水準は5%未満とした.
結果:R群25名,L群12名に群分けされた.R群で外転位外旋(p=0.03)と屈曲位外旋(p=0.04)が高値を示し,外転位内旋(p=0.02),水平内転(p=0.003),回内外total arc(p=0.02)で低値を示した.
考察:投球側により肩関節および前腕の可動域に違いがある可能性が示唆された.
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© 2023 日本肘関節学会
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