2025 年 32 巻 2 号 p. 150-152
非定型骨折はビスフォスフォネート(BP)製剤の長期使用との関連が報告されている.大腿骨に生じることが多いが,上肢の非定型骨折の報告は少ない.今回,比較的まれな尺骨非定型骨折を生じた関節リウマチ(RA)患者を経験したため報告する.症例は70歳台女性.40歳台にRAを発症し,当院膠原病内科に通院中であった.MTX,タクロリムスに加え,20年以上のプレドニゾロン内服歴があった.約3年前よりBP製剤の内服が開始された.今回,再診時に外傷等の誘因なく左前腕近位部に疼痛があると申し出があった.単純X線検査で左尺骨近位部横骨折を認めた.骨折部の骨皮質の肥厚も伴っており,尺骨非定型骨折と診断し手術を行った.手術は,骨折部を新鮮化後,Locking plateを用いた固定と自家骨移植を行った.術後,PTH製剤投与と超音波骨折治療を行い,術後約4か月で骨癒合が確認された.後術1年の時点で経過良好である.