2018 年 11 巻 2 号 p. 67-68
音楽演奏やダンスでは, 拍子構造をもつ音楽に合わせて身体を協調的に動かす聴覚運動協調が行われている. 本研究では, 複雑な拍子構造をもつリズム音が協調運動の安定性に与える影響を検討するため, 2 拍子と3 拍子の拍子構造をもつリズム音に対して2 つの運動局面(屈曲、伸展)をもつリズム運動を協調させた. 3 拍子のリズム音と2 つの運動局面を協調させる非対称性を含む聴覚運動協調課題を行った結果, 2 拍子条件では安定して協調を維持できていた一方で, 3 拍子条件では, リズム音の周波数と運動の周波数がずれる位相逸脱や, 運動が 2 拍子へ引き込まれる現象が確認された. 以上の結果より, 協調が最も安定するのは, リズム音に毎回同じ運動局面が引き込まれる場合であることが示唆された.