1965 年 1965 巻 3 号 p. 21-26
競走馬に対するThiamine誘導体の基礎的ならびに臨床的研究に関する一環として,まずThiamineとThiamine誘導体の一つであるTATDを比較検討したところ次のような結果が得られた。1) 競走馬におけるThiamineの正常値は17例平均6.18μg%で,昼間は特に著しい変動は認められなかった。2) ThiamineとTATDを比較した場合に,TATDは血中濃度が遙かに高く,また長時間体内に維持された。3) TATDを静注投与した場合,その消長曲線に2峰性が認められた。