2014 年 14 巻 01 号 p. 179-194
本研究の目的は,現在小学校外国語活動の授業で行われている授業実践の特徴を知り,そうした実践の違いに影響を及ぼしている要因を探索することである。授業実践,教師の個人的要因(指導観,外国語学習者としてのビリーフ,外国語学習動機)と教育環境要因(教師生徒間関係,教師の協力体制,外国語活動に関係する教師の学び)に関する質問紙調査を実施した。 分析の結果,小学校外国語活動は他教科と比較してより実技教科と共通した特徴をもつことが示された。また,実践の違いに関して,個々の教師のもつ個人的要因よりも教師の協力体制といった教師をとりまく教育環境要因や専門職能開発としての教師の学びが関わっていることが示唆された。