林業経済研究
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合州国連邦有地政策の展開と90年代の動向 : 国有林を中心として(統一テーマ:森林国有の現段階的意義と課題,1997年春季大会論文)
柿澤 宏昭
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1997 年 43 巻 1 号 p. 15-22

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抄録
本稿では合州国連邦有地政策の展開と組織構造について国有林を中心として分析し,エコシステムマネジメントへ転換しつつある90年代の動向を把握することを目的とする。連邦有地には多目的管理を目的とする国有林・国有資源地のほか,特定の目的のために管理される野生生物保護区や国立公園などがあるが,こうした連邦有地の多くは市民運動や技術者運動の力によって創設され,成長し,守られてきた。国有林では国民のための土地管理を保障する法制度的な枠組みが形成されてきたが,組織的なバイアスや中央集権的統制によって空洞化されてきた。一方,環境保護運動の高揚と組織内部の雇用者の多様化が連邦土地管理のあり方を大きく転換させつつあり,それはエコシステムマネジメントの導入に収斂している。連邦土地管理官庁は生態系の保続を最大の課題として,関係者の広範な共同・協力関係の構築に力を入れようとしている。
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© 1997 林業経済学会
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