抄録
地方分権化の進展以降,市町村行政では行政需要増加と正規職員数減少に対応するため,臨時・非常勤職員(以下,臨
時職員)雇用数が増加している。森林・林業行政においても,行政需要が増加している一方,担当職員不足が指摘されて久しい。本研究では,全国1,741市町村を対象としたアンケート調査を通じて,森林・林業行政における臨時職員の雇用動向と特徴を明らかにした。その結果,特に2017年度から2022年度にかけて臨時職員を雇用する市町村数が増加していたことが明らかになった。林地台帳等,新規の行政需要増加や森林環境譲与税という財源が得られたことが,臨時職員雇用増に影響していると考えられる。また,国・地方自治体及びその関係機関に勤務する非正規労働者は40,50代女性職員が多いのに対し,森林・林業行政では60歳以上の男性が多いという特徴がみられた。森林・林業行政では森林・林業関係や自治体勤務等の経験を持つ即戦力が求められていることが示唆された。