日本女性骨盤底医学会誌
Online ISSN : 2434-8996
Print ISSN : 2187-5669
オリジナルTVM(Prolift型TVM)
~第4回TVM研究会アンケートを踏まえて
加藤 久美子鈴木 省治山本 茂樹永山 洵松井 宏考佐野 友康平林 裕樹鈴木 弘一服部 良平
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2016 年 13 巻 1 号 p. 18-26

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抄録

骨盤臓器脱の手術選択で、経腟メッシュ手術(TVM)は重要な選択肢である。本邦では手術キットの保険認可がなく、2005年からセルフカットProlift型TVMが普及した。

TVMは、従来のnatural tissue repair(NTR)に比べて再発が少なく、低侵襲性、子宮温存、再発・子宮摘除術後例への適用しやすさといった魅力がある。一方で、臓器損傷、メッシュ関連合併症のリスクがあり、2011年FDA警告は激震となった。もっとも本邦では当初から注意が促され、諸学会で合併症の予防や対処が真摯に検討されてきた。

2010年第4回TVM研究会アンケートでは、施行総数11,935件で膀胱損傷1.6%、尿管損傷0.11%、直腸損傷0.31%、腟壁メッシュ露出は2.8%と欧米の一部の10%を越える報告より顕著に少なかった。本邦の単施設報告でも同様の傾向で、諸学会での検討、ハンズオン研修の寄与が考えられる。Prolift型TVMは導入11年をへて成熟した術式となっており、Uphold型、Elevate型では合併症の更なる減少が期待される。

2014年の本邦指針は、講習会や合併症報告を通じてTVMの安全施行を進める方向性を示した。安全管理のもと、NTR、TVM、腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)それぞれの発展と使い分けが望まれる。

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