日本女性骨盤底医学会誌
Online ISSN : 2434-8996
Print ISSN : 2187-5669
騎乗型フィットネスマシンは腹圧性尿失禁を改善するか?
本郷 祥子藤崎 章子下稲葉 美佐植村 天受嘉村 康邦
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 15 巻 1 号 p. 103-105

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抄録

諸言:骨盤底筋体操は下部尿路症状を改善させるが、正しい運動を一定回数、長期間継続しないと効果は得られない。骨盤底筋体操のコツを誰にでも体得しやすく、継続しやすい方法が模索されている。今回、騎乗型フィットネスマシンでのトレーニングが腹圧性尿失禁を改善するかを検討した。

対象と方法:対象は軽度の腹圧性尿失禁(以下SUI)を有する40歳~60歳の女性24名。介入群とコントロール群にランダムに振り分けた。介入群は騎乗型フィットネス器具を15分/回、3日/週、2~3回/日(7回/週)、13週間施行した。開始前、10週(中間)、13週(終了時)にそれぞれ膣圧、Oxford Scale、収縮時間、ICIQ-SFを用いて評価した。

結果:膣圧は介入群で優位に改善していた。Oxford Scaleは介入群の36%に改善を認めていたがコントロール群では0.8%であった。ICIQ-SFにおいても介入群で改善が多かった。

まとめ:騎乗型フィットネスマシンは骨盤底筋収縮を強化しSUI症状を改善する可能性が示唆された。

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