タイにおけるEucalyptus camaldulensis人工林内の菌根菌集団の遺伝的構造を解析した。また、Pisolithus albusの地下ジェネットの同定を試みた。試験地内に2m×2mの枠、5個を作った。枠を16個の格子に区切り、各格子から、土壌プロック(10cm×10cm×20cm)を堀取り、土壌から菌根をサンプリングした。その後、菌根サンプルからDNAを抽出し、ITS1f-4およびITS3-4領域のPCR増幅を行った。ITS領域の塩基配列をDatabaseのデータに比較することにより、9種の菌根菌が存在していると推測した。また、推定された9種の菌根菌は場所と時間に徒って非常に安定していることが示唆された。SSR マーカーを用いたP. albusの地下部ジェネットの解析により、子実体と同じ遺伝子型を持つ菌根が子実体の下と近くに存在していることが分かった。