日本林学会大会発表データベース
第114回 日本林学会大会
セッションID: A10
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T1 「緑のダム」の検証とモデル化
流出解析及び土壌孔隙解析による保水容量の広域評価
*加藤 正樹
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抄録
全国135の多目的ダム流域について流出解析に基づく流域保水容量を推定するとともに、既存の34箇所の土壌孔隙解析資料から土壌保水容量を推定した。135箇所の多目的ダム流域の平均保水容量は216mmであった。地域的には近畿と四国で小さな値を示したが、他の地域では大きな違いはみられなかった。表層地質条件によって流域保水容量に差が認められた。土壌の孔隙解析データが得られた34箇所について平均保水容量を推定した結果、pF0.6相当以下が100mm、pF0.6-1.7相当が138mm、pF1.7-2.7相当が132mmであった。土壌群別には、黒色土群の優占する箇所が褐色森林土群の優占する箇所よりpF1.7-2.7相当の保水容量が顕著に大きな傾向を示した。さらに、平均土壌深度とpF0.6-2.7相当の保水容量との間に高い正の相関が認められた。
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© 2003 日本林学会
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