抄録
本研究ではコナラの気孔コンダクタンスの環境応答特性についてJarvis型モデルを用いて検討を行なった。その結果、PPFDや飽差などの環境因子と並んで、葉内葉緑素濃度の変動が気孔コンダクタンスに強く影響していることや、気孔コンダクタンスの環境応答特性は樹齢や季節によってはほとんど変化しないことなどが示された。また、気孔コンダクタンスに対する各環境因子の影響度の順位は、季節に関わらずPPFD>飽差>葉温>土壌水分となったが、葉緑素濃度のみ春季と秋季に影響度が高くなり、夏季には低下するという季節変化をみせた。