日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P2057
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経営
岩手山麓のスギ高齢人工林における風雪害の発生状況
24年間のモニタリングから
*國崎 貴嗣若山 幸世
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抄録

 岩手県内の林齢158年のスギ高齢人工林1林分を対象に,最近24年間における風雪害の発生状況と林分構成値,個体サイズとの関係について解析した。台風の被害率は本数で0.5_%_と低かった。一方,冠雪による被害率は3.6_%_,4.9_%_であった。林木レベルでは形状比が70_から_75以上の,胸高直径が低い林木で被害が発生していた。ブロック別の林分構成値と被害率の関係を調べたところ,平均形状比と材積被害率との間に有意な正の相関が認められた(P<0.05)。平均形状比84以上で被害率の高いブロックが含まれた。被害率の高いブロックはすべて斜面に位置していた。以上のことから,大径木主体の高齢林であっても,肥大成長の悪い林木集団では冠雪害の比率が高いという,若齢・壮齢林での傾向と一致した。

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© 2004 日本林学会
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