日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P3060
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動物
ケブカトラカミキリの成虫個体群の空間分布と分散特性
*佐藤 嘉一
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抄録

2002年と2003年に鹿児島県内の林分でイヌマキの重要害虫であるケブカトラカミキリ成虫の活動消長と空間分布,移動分散能力を明らかにするため標識再捕調査を行った。成虫は4月中旬から5月末まで期間活動しており,そのピークは5月初旬であった。立木あたりの捕殺数の分布は集中分布傾向を示したが,捕殺数と胸高直径の間に有意な関係は認められなかった。再捕獲された成虫の多くは放虫木もしくは放虫木から10m以内に留まっていたが,長距離の移動を行っている個体もあり,最長分散距離は70.8mであった。このような移動分散の小ささが,本種の集中分布傾向の一因と考えられた。

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© 2004 日本林学会
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