抄録
林学や林業において、その対象物である林分の胸高直径・立木座標といった情報は最も基本的な情報の一つでる。筆者らはこれまでにデジカメによる写真測量を用いた方法を提唱し、胸高直径・立木座標の計測に成功した。しかし、原理的にカメラ撮影地点から遠い立木は計測精度が悪くなる問題があり、その解決のためには高解像度化が必要であるが光学系が追随しないという課題がある。本研究はこの高解像度化のアプローチに代えて、一般的なビデオカメラで多点からの画像を観測するアプローチを採用することで、写真測量法による胸高直径・立木座標計測の問題点を解決しようとするものである。実験は、約0.03haのスギ人工林において行った。計測の指標となる点を設定し測量用ポールを垂直に設置した。ビデオ撮影は一般的なミラーレス一眼カメラを使用した。撮影動画からフレーム画像を抽出、動画解析ソフトを用いてそれぞれの画像間で同一とみなせるタイポイントを取得、指標となるポールをGCPとしてカメラ解析を行い、それぞれの撮影点の外部標定要素を算出した。時間差のあるフレーム画像間で画像相関法を用いることで点群データを作成し胸高直径・立木座標を算出した。