抄録
我が国では、戦後植林した人工林資源が成熟し収穫可能な段階に入りつつある。人工林を中心とした森林資源を十分に活用するには、持続的な森林経営の確立と国産材の安定供給体制の構築により、森林・林業を早急に再生する必要がある。筆者らは、農林水産省プロジェクト「スギ再造林の低コスト化を目的とした育林コスト予測手法及び適地診断システム」及び「農林水産分野における地球温暖化対策のための緩和及び適応技術の開発」において、現状の労賃・木材価格水準の中で、スギ人工林を循環利用できる林分の条件について、分析を行っている。ここでは、地位、地利、労賃、スギ苗木価格等について全国50mメッシュ毎に算出し、そのデータを基に、50年伐期でスギを持続的に経営できる人工林の面積について、都道府県別に推定を行ったので、その結果の一部について報告する。