抄録
B種間伐、上層間伐およびナスビ伐りの3種の間伐方法の間で、直径分布の経年変化の違いを固定試験地における測定データをもとに比較した。
調査地は兵庫県宍粟市にある滝谷スギ収穫試験地である。37年生時に設定され、5年ないし10年間隔で胸高直径等の測定を行っている。最終調査は103年生時である。試験区はB種間伐区、上層間伐区、ナスビ伐り区である。各間伐区の直径分布を変動係数、尖度、歪度およびヒストグラムを用いて比較した。
37年生時には各間伐区の間で直径分布に大きな違いは無かった。変動係数はB種間伐では横ばい、上層間伐、ナスビ伐りでは林齢にともなって増加していた。尖度はB種間伐、上層間伐、ナスビ伐りの順に小さくなり、いずれの試験区においても横ばいで推移していた。歪度はB種間伐では増加後に減少、上層間伐、ナスビ伐りでは減少後に増加し、103年生時にはほぼ同程度の値となっていた。ヒストグラムで見ると、B種間伐区では右に裾を引いた単峰型分布、上層間伐区では胸高直径10cm前後の小径木にも山を持つ双峰型分布であった。一方、ナスビ伐り区ではL字型分布となっていた。