抄録
針葉樹人工林から搬出される丸太がすべて一般材(木材)として扱われるわけではない。末口径の小さい丸太や曲りや腐朽などの欠点が著しいものはパルプ材として椪積みされ、一般材と区別される。パルプ丸太の単価は一般材丸太に比べて低いため、林分から搬出されるパルプ量の大小は収益に大きく影響する。そのため、パルプ丸太出材量を把握することは林業経営において重要である。そこで、針葉樹人工林から搬出されるパルプ丸太の出現パターンを林分レベルで把握するため、カラマツ・トドマツ人工林(計82林分)の土場に椪積みされた丸太を対象に、一般材・パルプの区分、末口径(D)、材長の測定を行った(カラマツ:152,407本、トドマツ数:29,705本)。カラマツ人工林ではパルプ丸太本数(PN)がDの増加とともに減少し、Dが36cm以上の範囲では横ばいで推移していた。一方、トドマツ人工林では、Dが8~34cmの範囲ではパルプ丸太本数がDの増加とともに減少していたものの、これ以上のDの範囲では、PNはDの増加とともに緩やかに増加した。このように、丸太のDに対するパルプ丸太の出現パターンはカラマツとトドマツとの間で異なっていた。