抄録
【背景】大型林業機械の普及に伴い、伐出作業の負担は軽減され、女性労働者の進出が可能性となった。しかし、現状は伐出作業に従事する女性労働者の数は非常に少ないままである。今後、女性労働者数をより増加させるために女性労働者の伐出作業の作業強度に着目し、現状について調査することにした。【方法】調査は和歌山県日高郡日高川町と山梨県富士吉田市の2か所の作業現場で行った。被験者は28歳と24歳女性の2名とし、作業中の心拍数を計測しあわせて作業の様子をビデオ撮影した。心拍水準を作業強度の指標として作業内容との関連を考察した。作業はハーベスタによる造材作業とチェーンソーによる伐倒・造材作業を行った。【結果】ハーベスタとチェーンソーによる造材作業の平均心拍水準を比較すると、ハーベスタ作業(50.52%)の方が低い結果となった(チェーンソーでの造材時78.30%)。しかし、ハーベスタ作業時に生じたメンテナンスや燃料補給時の平均心拍水準は63.29%となり、造材作業時よりも高くなった。以上より、大型機械化により作業強度は小さくなっているが、機械に関するメンテナンス等により作業強度が大きくなることがわかった。