抄録
林業用路網は日本の林業の基盤。関東ロームやクロボク等の軟弱地での路網の開設と維持には解決策が見いだせてない。日本の林業用路網には、完成度を名人芸的な視点「○○式」から評価するのではなく、土木的な数値指標で評価することが必要である。平成23年度に実施された森林・林業再生プランモデル事業で来日したフォレスターより、ドイツ・オーストリアではすでに実用されているジオテキスタイル使用の提案があった。それに基づき、岐阜県郡上市でジオテキスタイルを用いた路網開設を行った。ジオウエッブ、織布シート、不織布シート、メッシュシートの4種類、他に土壌改良材と無対策の試験区を設定して施工。その後、①簡易コーン貫入試験、②平板載荷試験、③現場密度試験を行った。結果、ジオテキスタイルを施工した路盤は土壌改良材や無対策に比べて良好な結果が得られた。その理由として、①ジオテキスタイルがクロボク路床と山土砂路盤との間あることで水分を排出する分離効果、②ジオテキスタイルにより荷重がかかってもクロボク路床に路盤材(砕石)が混ざらず路盤を効果的に締め固められること等である。これらの結果を踏まえて実用している。