抄録
【目的】地球温暖化により森林の二酸化炭素量を精度よく評価することが求められている。そこで注目されているのがGamonによって提案された光合成活性評価指数のPRIである。PRIはキサントフィルサイクルのデポキシ化を表す531nmと570nmの反射率を使った正規化指数である。Gamonはキサントフィルサイクルを阻害するDTTとDCMUを使った強光実験からPRIを開発した。本研究ではDTT、DCMU以外の阻害剤でもPRIは有効か検証し、より精確に評価できる新たな指数を探索することを目的とする。
【方法】新潟県南部苗場山系ブナ林標高700mに生息するブナを対象木とした。採取したシュートを葉一枚ごとに切り分けた。そして葉をキサントフィルサイクルに影響を与えるとされる4種類の薬品、DTT、DCMU、DBMIB、HgCl2とControlとしての脱イオン水にそれぞれ浸け、40μmol m-2 s-1(PPFD)、25℃の環境で1時間薬品を吸収させ、その後30分間暗処理を行った。暗処理終了後、強光下(700μmol m-2 s-1以上)で25分間、分光反射特性とキサントフィルサイクルの変化を調べた。