抄録
2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度が開始され、地域内自給が可能なエネルギー源のひとつとして森林バイオマスの注目度が上昇している。森林バイオマスは、森林管理および木材生産の中で分散して発生するものであるため、集荷して利用に供することができる量(集荷可能量)は、森林の傾斜や路網条件の他、機械作業システムや伐採方法など、地域における慣例的な施業方法に大きく依存する。本発表では、全国の森林の約4分の1を占める北海道において、傾斜・路網・機械作業システム(特に集材方法に着目)・伐採方法を考慮した上で、国有林・北海道有林・民有林の所管別、市町村別の森林バイオマス集荷可能量を試算した。その結果、集材方法について大きく影響を受けるものの、約20~36万トンと試算された。伐採後に玉切りをせずにそのまま集材する、北海道で一般的な全木集材・全幹集材を前提としたことで、短幹集材を前提とした(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が試算している約6,5万トンに対し、より北海道の現実に近い数字を示すことができた。