抄録
環境・エネルギー意識の高まりから、市民の森林意識も高まりつつある。森林の適正管理のために、森林所有者、林業関係者だけでなく広範な市民参加が必要であり、その内容も林業的施業から環境保全や保健休養などによる関与がある。森林環境税は導入されて数年以上になるが市民の認知と理解は高いとは言えず、森林管理主体や目的方法に対する意見分布も林業当事者から公的管理、また木材生産から環境保全までと幅広いため、政策目的や方法が集約できないことが多い。島根県民を対象に森林環境税の認知や是非、森林ボラ参加意向などのアンケートを実施した。森林環境税の認知は高まりつつあるが、知らない者はまだ半数存在する。森林に期待する機能は、CO2吸収、水源涵養、国土保全、次いで木材生産などである。森林ボラへの参加に対して逡巡している者が多く、彼らは自治会・会社・学校などを単位とした気軽な活動であれば参加可能だか、本格的森林整備活動はあまり望んでいない。森林管理は環境保全・CO2吸収機能を第一義にすべきという意見が多い。これらのデータをもとに森林に対する広範な関与と適切な介入を推進するための政策実施方法を検討する。