日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: T03-03
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森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究
散策が大学生の健康に及ぼす効果―植物園における環境心理学的要因の事例研究―
*畠山 彰文
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抄録

 本研究では,持続的な散策(以下,「散策実験」と記す)が,心身の健康に及ぼす効果を検証することを目的とする.2012年8月~10月までの間,心身ともに健康な大学生が,札幌市にある北海道大学北方生物圏フィールド科学センター植物園(以下,「北大植物園」と記す)の2つの散策路および北大植物園の外周部を散策して,主として生理学・心理学の両面から測定を行い,それらの変化を検証した.測定変数としては,生理学的指標では,心拍数,最高/最低血圧,唾液アミラーゼ分泌量,及び歩数,消費カロリー,心理学的指標では,「景観」,「散策前の状態」,「散策後の状態」に関する自由記述,さらに環境要因としては,散策開始/終了時の気温及び湿度が採用された.散策実験の結果,散策後に,生理学的指標では,心拍数及び最高/最低血圧,または唾液アミラーゼ分泌量のいずれかのみが低下する事例が,心理学8的指標では,「爽快感」に加えて,「誘眠作用」に関する記述が,それぞれ散見された.上記の散策実験に関する結果を基にして,考察していく.

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© 2014 日本森林学会
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