日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: P1B022
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生態部門
分光反射率を用いた乾燥地植物タマリクスの水ポテンシャル特性の評価
*深井 暁雄楢本 正明角張 嘉孝王 権
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抄録

水ポテンシャルは、植物の水分状態に関する重要な指標であるが、この水ポテンシャルを測定する場合、主に使われるのはPsychrometric法、Pressure chamber法であり、いずれも破壊試験である。一方、分光反射率による解析はリモートセンシングにも用いられる技術であり、非破壊で計測できる。また簡便で迅速なため、連続的、長期的データが得易く、スケールアップすることで広域的に測定することも可能になると考えられる。
本研究では1日に複数回の分光反射率測定に併せてPressure chamber法による水ポテンシャル測定を行うことで、分光反射率のデータから水ポテンシャルが推定できないか考察する。試験地は中国の新疆ウイグル自治区阜康ステーションであり、タマリクスを対象樹種とした。
総当たり法を用いて解析を行った結果、最も相関が得られた型はR693-R624であり、R=0.468であった。他の型も693、624又は625nmの反射率で相関が高いことから前述の波長域が水ポテンシャルに関わっていることが示唆される。この波長域を基に更なる解析を進めることで水ポテンシャルを推定する指数の開発を目指す。

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© 2015 日本森林学会
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