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第126回日本森林学会大会
セッションID: C01
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経営部門
連続的な断面積定数を用いたビッターリッヒ法の検討
*山田 祐亮吉田 城治
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抄録

 ビッターリッヒ法による断面積合計の推定精度について、従来の断面積定数を用いた手法と、連続的な断面積定数を用いた手法を比較した。
 「従来の方法」では、断面積定数を4とし、断面積合計を推定した。「連続的な断面積定数を用いた方法」では、視角1~4度の間で0.01度刻みに推定を行い、その平均値を推定断面積合計とした。
 精度検証のため、同様の直径分布、位置分布に従う1haの一斉林のモデルを、1万林分作成した。それぞれの林分の中央で、「従来の方法」と「連続的な断面積定数を用いた方法」を用いてビッターリッヒ法により計測すると仮定した。以上の操作を、Ry=0.6~0.8程度に相当する複数の平均直径、本数密度の林分で行った。
 結果、「連続的な断面積定数を用いた方法」を用いると、正確度は変わらなかったが、精度が向上した。推定断面積合計の期待値は、いずれの手法においてもモデル林分の断面積合計と一致した。一方で標準誤差は「連続的な断面積定数を用いた方法」が比較的低い値を示した。
 更に、連続的な断面積定数を用いた方法とベイズ推定を組み合わせることで、調査精度をより高められる可能性がある。

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