日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: E09
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遺伝・育種部門
複数年次・複数試験地のデータを同時に用いた系統評価法の検討
*武津 英太郎平岡 裕一郎松永 孝治千吉良 治倉本 哲嗣
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抄録

 林木育種を進める上で育種材料の遺伝的評価は必要不可欠である。林木育種事業においてこれまでに多くの検定林が設定され、主に5年?10年間隔で成長データが収集され、そのデータに基いて精英樹に代表される各育種材料の遺伝的評価がなされてきた。近年では精英樹の検定林では伐期を超えるものも多くなり、各精英樹の評価を行うためのデータがそろいつつある。これまでのは測定年次毎に各データが解析され遺伝的評価値が算出されてきた。しかしながら、複数測定年次・複数試験地での大量データを統合した評価手法の検討はまだ不十分である。複数年次・複数試験地のデータを統合して解析することにより、測定誤差の影響の低減や未測定の年次・環境下での成長の予測、系統毎の成長パターンの評価などが可能になり、より実用的な遺伝的評価が可能になると期待される。本研究では、非線形の成長関数の各パラメータ毎に各系統の変量効果を仮定したモデルにより、複数年次・複数試験地のデータから系統毎の成長関数パラメータを推定する手法を試行し、その効果について検討を行った。

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© 2015 日本森林学会
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