日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: T12-09
会議情報

T12. 国際認定は地元を豊かにしたのか -世界自然遺産、エコパーク、世界農業遺産、ジオパークの定量・定性的分析事例から-
世界農業遺産と能登半島での地域社会への影響:定量的把握に向けた試論
*香坂 玲松岡 光冨吉 満之藤平 祥孝
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

 世界農業遺産の登録では、明確な効果があったのか。観光客数、商品の価格の双方から、石川県能登半島の題材を中心に議論する。世界自然遺産などと比べ、知名度が限定的である制度の認定に対して、地元は豊かになったのかどうかに、関連自治体も関心を寄せている。
 そこで能登・加賀の農産物の振興のために,ブランド化や地名のプレミアムの効果を地元の法人Iの売上げデータの分析を通して明らかにする.
 今回,地元の産品に注目したカタログの売上げデータに着目をして分析を行った.同カタログは,地産地消を目指し配布しているの法人Iの独自の食品カタログである.北陸で生産、製造される地場の商品を中心に集められており,地元ブランド品の分析には最適な対象である.カタログでは,常時15品目の野菜を取り扱っている.カタログで取り扱っているしいたけを含む「農産物」を対象に毎月の販売品目,利用者数,実績,価格についてのデータの分析を行った.
 また森林を含め、観光やレクリエーション利用の訪問客数の動向についても報告し、地元にとっての効果を、商品の価格動向、観光客数から推定する。一方で、認定から年数が浅いこともあり、データには限界もあった。

著者関連情報
© 2015 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top