視覚障害者にとって森林は積極的に面白いものを見つけることのできる場所となり、森林にとって視覚障害者は健常者には分からない魅力を見つけてくれる存在である。愛媛大学附属演習林にて、盲学校初等部と高等部の学生7名とその保護者を対象に森林体験イベントを行った。このイベントは盲学校生徒に保護者や学校関係者以外との交流と、普段の学校生活ではできない体験を提供することを目的としている。異なる内容で過去約10年間行われ、愛媛大学森林資源学コースの3回生によって計画実施される。今回は、盲学校の生徒の参加者7人のうち2人が初参加であった。当日の介助役として1人の生徒につき大学生1人についてもらったが、この大学生すべてが視覚障害者の介助は初体験であった。イベントの内容は午前中に竹パン作りと燻製つくりで、午後は樹木の識別と紹介を森で行った。イベント終了後、盲学校生徒7名と、一緒に参加した保護者、介助役の大学生7名にインタビューをした。このイベントによって盲学校の生徒と大学生が燻製や竹パン、樹木への知識や興味がイベント参加前とどう変わったのか、また大学生の盲学校の生徒への印象はどう変わるのかを検証した。