日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: T23-02
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観光とレクリエーション
都市近郊林における野生動物への餌付けと利用者意識
*稲場 彩夏愛甲 哲也
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抄録

餌付けは野生動物を利用した野外レクリエーション活動の一環として、商業的や個人的など様々な形で広く行われている行為である。広く行われている一方で、餌付けによる野生動物に対する影響においては、様々な報告があるものの、いまだ不明確な点が多い。その上、個人による餌付けは公園や都市近郊林などで頻繁に行われていると考えられるが、餌付けの実態や利用者からみた意識はいまだ明らかになっていないことが多い。餌付けに関して管理や方策を論じる前に、まずその実態と利用者の意識を把握する必要がある。
そこで本研究では都市近郊林で行われる餌付けの実態と利用意識を明らかにすることを目的とした。調査は北海道札幌市の円山公園で実施した。2013年に円山公園利用者へのアンケートが実施したが、その結果、利用者が問題だと感じている項目の中に餌付けが上位に位置することが明らかになった。実態調査では時間帯や頻度を変え、円山公園内の自然歩道で観察される餌付けを行う人とその痕跡について記録した。調査の結果、時間帯や場所に偏りがあることが明らかになった。今後はこの結果をもとにした、市民意識も取り入れた管理が望ましいと考えられる。

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