日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: C11
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学術講演集原稿
南箕輪村有林の間伐試験林における間伐前後の航空レーザとUAVを用いた経年変化抽出
*市川 栞加藤 正人
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抄録

 今日に至り、森林調査を安全かつ効率的に行うためのRS利用研究数多くなされてきた。写真測量から航空レーザ(ALS)に始まり、近年では無人航空機(UAV)にも関心が高まっている。UAVの利点としては、機体が安価で入手しやすい、機動性に優れるなどが挙げられる。本研究ではこの特徴を活かしたSfM技術の応用で森林調査の応用を試みた。研究対象地は長野県南箕輪村有林であり、2012年秋に間伐施業を行っている。加えて間伐以前の2008年ALSデータと2012年春UAVデータ、間伐以後の2013年ALSデータと2016年UAVデータ(撮影飛行高度:50m、75m、100m)を入手している。これによって2時期DCHMデータ差分の間伐木と残存木を2手法ごとに抽出した。ITDのWatershed法を用い個別樹冠抽出を行った上で樹冠半径、樹冠面積、位置座標、樹高データなどを計算した。さらにDBH・材積データを回帰式により推定した。2手法ごとの間伐木と残存木の解析結果を比較した結果、UAVは検出本数と樹高において優れているという結果を得た。森林の経年変化抽出においてSfM技術利用のUAVデータはALSと差支えなく利用できると考えられる。

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© 2017 日本森林学会
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