日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: T2-7
会議情報

学術講演集原稿
ジョロウグモは森林環境および生息節足動物の放射性セシウム汚染の指標となるか?
*綾部 慈子吉田 智弘肘井 直樹竹中 千里
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所爆発事故により汚染された森林は広域的な除染が困難なため,林業・林産業や地域復興の大きな妨げとなっている。このため,森林とそこに生息する動植物の放射性セシウム(Cs-137)汚染状況の継続的調査は重要な課題の一つである。特に,環境中に可給態(イオン交換態)として存在するCs-137は,植物や動物に取り込まれるため生息動植物のCs-137汚染に直接的に関わり,食物連鎖を通じて森林内を循環しうるため重要であるが,その測定は難しい。本研究では、普通種で採集が容易なジョロウグモのCs-137濃度をもとに、土壌中の可給態Cs-137量の簡便な評価方法の確立を試みた。可給態セシウム量を評価できれば,広域の様々な林分で,土壌特性によらず,森林汚染実態および生息動植物へのCs-137移行・循環についての把握を簡便化でき,今後の福島の汚染森林管理のあり方に貢献できると考えられる。ジョロウグモを造網期の10月(2015, 2016年)に福島県の森林域12カ所(伊達郡川俣町および双葉郡葛尾村と浪江町)において採集し,そのCs-137濃度と生息地土壌の可給態Cs-137量の関係を評価した。

著者関連情報
© 2017 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top