日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: L11
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学術講演集原稿
カシノナガキクイムシの穿孔被害を受けたミズナラの生残動態
*山崎 理正Pham Duy Long伊東 康人
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抄録

 カシノナガキクイムシに穿孔された樹木はその全てが枯死するわけではなく、ミズナラの場合穿孔されてもその40%以上が翌年まで生残することが報告されている。穿孔生存木ではカシノナガキクイムシの繁殖成功度が低く、森林内でその密度が高まっていくことが被害収束に貢献していると示唆されてきた。しかし、穿孔生存木の生残状態を長期間にわたって追った研究はない。そこで、2008年からミズナラ、コナラ、クリでナラ枯れ被害が確認されている京都府東部の二次林で、2014年と2017年にのべ720本の穿孔生存木の生残状態を調査した。調査時点での生死を応答変数、樹種と胸高直径と初期被害からの経過年数を説明変数の候補として、一般化線形モデルの構築と最適モデルの選択を行った。コナラとクリでは年数経過に伴い枯死率が徐々に増加していたが、ミズナラでは1年目に急に29%に達した後に徐々に増加していた。3つの説明変数に加え、樹種と経過年数の交互作用項も最適モデルに採択されたことから、カシノナガキクイムシの穿孔生存木の状態は樹種によって異なり、ミズナラではコナラとクリに比べて、生存していても衰弱度が高い個体が多いことが示唆された。

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