主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
花成メカニズムの解明は着花技術や開花結実予測の技術開発における重要課題である。ブナ花成はFT遺伝子のDNAメチル化によるエピジェネティック制御を受けている。DNAメチル化は展葉時に決定し、養分によって変動することがわかっているが、これが花成を制御することは実証できていない。本報告では養分によるDNAメチル化制御とその後のFT遺伝子の発現誘導を野外操作実験により検証し、ブナ花成におけるDNAメチル化の果たす役割を解明することとした。材料は北海道大学のブナ成木1個体の陽樹冠にある枝18本であった。各枝内に対照区と施肥区を設け、2年間着葉期に施肥を行った。結果、初年度の展葉後の施肥ではDNAメチル化は影響を受けなかった。2年目では、処理枝が無開花の場合に施肥でDNAメチル化の促進とFT遺伝子の発現が確認された。以上から、FT遺伝子のDNAメチル化は展葉時の養分濃度の上昇で施され、夏まで維持されることでFT遺伝子の転写を誘導し、資源量の情報を花成に反映させていることがわかった。発表では、養分分析の結果も交えて報告する予定である。