主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
樹冠の形には種による特徴があり,種固有の光獲得戦略を具現化している。樹冠を構成するシュートは,同一個体の樹冠内でも,同種個体間でも,さらには異種のシュート間でも隣接すれば光の奪い合いを行っている。そこで,常緑広葉樹林と落葉広葉樹林の樹冠形状の特徴を明らかにするため,各個体の樹冠の形や大きさを記録した樹冠投影図を用いて比較した。わが国の常緑広葉樹林と落葉広葉樹林で作成された樹冠投影図を収集し,GISを用いて樹冠をポリゴン化した。収集した樹冠投影図は常緑広葉樹林で6箇所7プロット,落葉広葉樹林で9箇所10プロットであった。ポリゴン化した各樹冠の面積と扁平率を算出し,比較した。樹冠の平均面積は,常緑広葉樹林では25.3~78.7m2であり,落葉広葉樹林では11.3~107.6m2であった。各森林タイプ内で,調査地間に差が見られた(それぞれANOVA F = 5.89, p < 0.05, F = 23.77, p < 0.05)。また,扁平率の平均は常緑広葉樹林では0.26~0.36,落葉広葉樹林では0.23~0.35であった。常緑広葉樹林では,調査地間で有意な差はみられなかったが(ANOVA F = 1.21, p > 0.05),落葉広葉樹林では調査地間で差が見られた(ANOVA F =5.06, p < 0.05)。