日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: P2-195
会議情報

学術講演集原稿
ハンノキ湿地林における樹幹からのメタン放出量とその変動要因
*寺澤 和彦小川 舞川和 美香阪田 匡司石塚 成宏
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

北海道東部の濤沸湖(汽水湖)に隣接する泥炭湿地林において、湖岸からの距離や地下水位変動パターンの異なる3つの調査地(サイトY、M、およびK)を設定し、ハンノキ(各調査地で3個体ずつ)とヤチダモ(サイトYのみで3個体)の林冠木の樹幹表面(地上約20~60cmの幹全周)からのメタン放出量を2017年6月~12月に2か月に1回測定した。あわせて、各調査地における地下水位、土壌間隙水の溶存メタン濃度と主要イオン濃度を毎月1回測定した。樹幹メタン放出量とその季節変動パターンには調査地間で違いがみられた。湖岸から遠く土壌間隙水の水質が汽水の影響を受けないサイトYとMでは、樹幹メタン放出量は8月にピークをもつ明瞭な季節変動を示し、ピーク時の放出量(ハンノキの平均値)はそれぞれ484μg CH4 m-2 h-1と4,035μg CH4 m-2 h-1であった。一方、湖岸に近いサイトKでは、樹幹メタン放出量は調査期間を通じて1~3μg CH4 m-2 h-1と小さかった。樹幹メタン放出量の調査地間での違いには、地下水位、溶存メタン濃度、硫酸イオン濃度などの環境要因が関わることが示唆された。

著者関連情報
© 2018 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top