日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: P2-240
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学術講演集原稿
海岸クロマツ林において母樹周辺に播種した実生の生育に菌根菌が及ぼす影響
*中島 寛文栗田 悟松田 陽介肘井 直樹
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抄録

 海岸地域のような過酷な環境で生育するクロマツの定着・生育過程において,外生菌根菌(以下,菌根菌)との共生関係は重要な役割を担うと考えられる。野外のクロマツ実生への菌根菌の感染は,クロマツ母樹近くであれば根外菌糸が,そこから遠くであれば胞子が感染源となり得る。もしこのような感染様式の違いがあれば,クロマツ実生に形成される菌根菌群集は母樹からの距離によって異なるはずである。そこで本研究では,母樹からの距離が実生に関わる菌根菌群集とその生育に及ぼす影響を明らかにするため,母樹から異なる場所に播種したクロマツ実生の菌根菌相及び定着・初期成長を調べた。愛知県田原市の海岸クロマツ林でクロマツ母樹を10本選定し, 2016年3月に母樹を中心として八方位の1 m,3 m,5 mの位置で土壌サンプルを円筒(内径5 cm,長さ12 cm)で採取したのち,採取地点にクロマツ種子を播種した。採取した240個の土壌サンプル(10母樹×8方位×3距離)に含まれる母樹と,2017年1月に採取した全生存実生の菌根菌群集を形態的・分子的に調べた。これらの結果から,実生の生残・成長と菌根菌群集との関わりについて考察した。

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