主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
スギの根にはアーバスキュラー菌根(AM)菌が共生しているが、共生する菌種は明らかにされていない。本研究ではスギに共生するAM菌種を明らかにするために、東京大学附属千葉演習林85年生スギ人工林において、AM菌の種構成を調査した。2016年7月に3品種18個体のスギから、各個体5本の細根を採取してDNAを抽出し、AM菌の18S rDNA領域と 28S rDNA領域の一部、5.8S rDNAとITSの全領域を含む領域をPCR増幅した。増幅断片をサブクローニングした後、各個体11~12、合計213クローンの塩基配列を決定した。決定した配列を95%の配列相同性を閾値としたクラスタリングにより操作的分類単位(OTU)に分類した後、各OTUの代表配列に既知のAM菌全21属の代表配列を加えて近隣結合法による系統樹を作成した。その結果、70のOTUが同定されそのうち6OTUが既知の5属と推定された。残りの64OTUは既知の属とクレードを形成せず、所属する属を推定できなかった。以上の結果から、スギと共生するAM菌種は多様であり、既知種とは系統的に大きく異なる菌種も共生している可能性が示唆された。