主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
自然体験活動を主とする野外教育は子どもたちの生きる力を育むために有効な教育方法であるといわれ、これまでに数多くの事例の教育的効果が立証されてきた。野外教育の充実・発展のためには、現代的課題に対応したプログラムの開発、施設・フィールドの整備、専門指導者の養成などが必要不可欠である。また新たな方向性として、地域社会の再生・活性化、地域人材の育成を目的とした野外教育が注目されている。その取り組みは数多くの公立施設、民間団体で試みがなされてきているが、本報告では北海道登別市にあるネイチャーセンターの活動に注目した。このセンターは地域住民によって組織されたNPO法人が指定管理者として運営にあたり、地域にある自然資源、文化資源、人的資源を活かした野外教育活動を実践している。その特徴として数多くの地域住民がボランティアとしてセンターの運営や活動に関わっている。特に近年では、森林環境保全、子育て、人材育成などに力を入れている。先進的な事例として運営方法、プログラムの展開、地域に及ぼす影響など、センターを取り巻く現状や課題を整理し、これからの社会が求める野外教育がもたらす人材育成のあり方を模索していく。