主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第129回日本森林学会大会
回次: 129
開催地: 高知県高知市(主に高知大学朝倉キャンパス; 3/26は高知県立県民文化ホール)
開催日: 2018/03/26 - 2018/03/29
2013年、富士山は文化遺産として世界遺産リストに掲載された。これは、富士山の普遍的な文化的価値が認められた結果である。しかし記載決定は、将来的な富士山の保全状況の改善を前提としたものであり、国、静岡・山梨両県が中心となり各種対応の検討を行ってきた。本研究では、同検討に資する客観的なデータを収集することを目的に、2014年から3ヵ年に渡って富士山登山者のモニタリング調査を実施してきた。調査方法は4種類。1つ目は「アンケート調査」で、登山者の意識を把握した。2つ目は「GPSロガー調査」で、登山中の登山者の位置情報を記録した。3つ目は登山者が集中する山頂直下における「ビデオ撮影」で、混雑状況の詳細を把握した。そして4つ目は「カウント調査」で、登山道に設置した赤外線カウンターで同日の登山者数を計測した。以上を通じて富士山における登山者の意識と流動が明らかとなった。また、アンケート調査について、「紙調査票による現地配布・現地回収」、「紙調査票による現地配布・郵送回収」、「モバイル機器を活用した自記式」の3種類の調査手法を同時に実施し、各手法における有効性の検証を行った。