森林環境における心理的な回復効果を調査可能な指標(回復指標:POMS、ROS、PANAS、SVSの4種(10指標))は個々人の生活習慣、ストレスコーピング、QOL、レジリエンスのような個人的な特性を調査可能な指標(個人特性指標:4種(28指標))とどのような関係にあるのかについて調べた。約50人の20代の男子学生を被験者として、森林環境と都市環境で同じプロトコルによる短時間(約30分)の滞在実験を行い、その後、相関分析および重回帰分析(Stepwise)によって回復指標と個人特性指標の関係を分析した。 その結果、1.都市環境を対照とした場合、森林環境においてより心理的な回復効果が高かった。2.森林環境において個々人の回復効果が安定しており、個人特性の影響が都市環境よりも相対的に低い。3.森林環境において、「隔離型(ストレスコーピング)」が高いことが、活気の気分(POMS)や主観的活力感(SVS)を低下させること、また「社会的関係(QOL)」および「環境(QOL)」の高いことが、それぞれ主観的活力感、疲労(POMS)、混乱(POMS)の気分を低下させる要因になっていることなどが明らかにされた。