日本森林学会大会発表データベース
第130回日本森林学会大会
セッションID: A4
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学術講演集原稿
農林業センサス個票の統合概要および経営体の組織区分について
*田村 和也
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抄録

 農林業センサス個票を用いた林業経営動向分析を行うため、2015・10・05・00年の4回分の客体候補名簿(照査票)と調査票を、構造動態マスタ等を用いて各回の客体を接続し、統合した。全体のレコード数は937万、うち一度でも林業経営体である客体は25万レコードとなった。統合により、同一客体を最長4回追跡可能となり、また保有山林のある客体の林業活動実施率の算出、林業経営体以外の経営体の林業活動の把握も可能と判明した。 次に、経営形態が「森林組合」「地方公共団体・財産区」である林業経営体について、林業実態に合わせた再区分を試みた。経営体名称・経営主氏名を公的情報で同定するなどして区分した結果、前者はほとんどが森林組合と生産森林組合に区分されたが、5%は共的団体など想定外の組織形態と判定された。後者では、地方公共団体・財産区・一部事務組合以外に、2割が共的団体などと判定された。経営形態別の分析を行うには、組織再区分の作業が不可欠と考えられた。

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