日本森林学会大会発表データベース
第131回日本森林学会大会
セッションID: P2-172
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学術講演集原稿
ドロノキさし木苗の成長のクローン間変異
*生方 正俊山口 秀太郎福山 友博藤原 優理弓野 奨久保田 権植田 守高橋 誠
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抄録

ドロノキは、ヤナギ科ヤマナラシ属の落葉高木であり、かつて北海道では優良個体の選抜も行われていた樹種である。国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センターは、1990年に栃木県、長野県及び岐阜県産の種子を用いたドロノキの産地別・系統別の試験地を長野増殖保存園内(長野県御代田町)に設定し、今まで成長、葉形質等の調査を継続してきた。同保存園内に新たな試験地を造成するため、既存の試験地から成長の優れた個体及び成長の劣る個体を合計60個体選定し、2018年5月9日に枝を採取し、翌日に試験地に直接さし付けた。さし付けから2成長期後の2019年12月に成長調査を行った。苗高の平均は169.8cm(標準偏差±76.5)であり、4mを超える個体もあった。根元径の平均は19.0mm(標準偏差±7.6)であり、45mmを超える個体もあった。2成長期を終えた時点では、採穂した元の個体の成長と苗木の成長との間に有意な相関は認められなかった。

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