日本森林学会大会発表データベース
第132回日本森林学会大会
セッションID: P-263
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学術講演集原稿
台風による被害率の違いがその後の枯死率に与える影響
*溝口 康子山野井 克己宇都木 玄鷹尾 元
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抄録

先駆樹種の一つであるシラカンバは山火事などの撹乱跡地などに侵入し,二次林を形成する。長期モニタリングが行われている札幌の羊ヶ丘実験林 (JaLTER site abbreviation.; Hitsujigaoka, AsiaFlux site code; SAP) では,20世紀初頭の山火事後にシラカンバを主とする二次林が形成され,現在は樹齢100年以上の高齢シラカンバの枯死が継続している。そのため,バイオマスベースの枯死率は1970年代の調査開始当初と比べ高いことが報告されている。羊ヶ丘実験林は2004年の台風によって大きな被害を受け,現在のバイオマス量は空間的に非常に不均質である。バイオマス量が大きく異なると,高齢シラカンバの枯死が枯死率に与える影響も異なってくる。対象森林では20m×20mの格子プロット65個 (合計2.6ha) の毎木調査を行っている。2004年の台風被害前後の航空機LIDARで得られたデータから樹冠高の低下が70%以上の割合をプロットの被害率とし,各プロットの被害率を推定した。各プロットの被害率と枯死率の変化の関係性について報告する。

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