日本森林学会大会発表データベース
第133回日本森林学会大会
セッションID: K2
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学術講演集原稿
ドローンとディープラーニングを用いた森林情報解析システムの開発
*大西 信徳伊勢 武史
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抄録

汎用的なドローンから樹種や本数・材積等を算出することができれば森林計画・管理や伐採の低コスト化・効率化が期待される。本研究ではドローンのデジタル画像から樹頂点検出やディープラーニングによる樹種識別、幹材積などの推定可能なForest Scannerソフトウェアを開発し、その精度検証を行った。調査はスギ・ヒノキが生育する人工林にて行い、phantom4 proを飛行させて撮影を行った。地上調査ではDBHの計測と伐倒による樹高測定を行った。ドローンで撮影した画像はSfM処理を行い、オルソ画像、DSM、DTMを作成し、Forest Scannerで解析を行った。結果、スギ・ヒノキ全46本の内、43本の検出に成功した。樹高の推定精度はスギ・ヒノキそれぞれRMSE 2.1m, 1.1mであった。DBHは樹高・樹冠面積から推定式を用いて推定を行い、精度はともにRMSE 4.4 cmであった。材積の推定精度はRMSE 0.20m3、0.18m3であり、ある程度高い精度で推定できることが分かった。本研究から一般的なデジタル画像を搭載したドローンとForest Scannerを用いることで、ある程度高い精度で本数・樹種・樹高・DBH・幹材積の推定が可能であり、林業・森林管理の新しいツールとして期待できることが示された。

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