東日本大震災後の海岸防災林再生事業では、広葉樹も植栽されたが、厳しい気象・環境条件にさらされ、生長不良が続いている。本研究では、ペットボトル植木鉢で生産した3年生のコナラとネムノキの苗木を植栽し、その後6年間の伸長生長に、種子の採取地、苗木生産段階の植木鉢サイズ・処理、植栽時の苗木サイズ(幹の高さ)、植栽季節、防風柵やネムノキから苗木までの距離が影響を与えるかどうかを調査した。
2016年3月にコナラ74本、同年5月にコナラ81本、ネムノキ5本を再生地(宮城県山元町)に植栽した。円柱形の植栽穴(直径30cm、深さ30cm)を掘削し、苗木との隙間に土壌改良材(人工土壌、バーミキュライト、パーライト、バーク堆肥)を導入した。
植栽後6年目のコナラの生残率は56%であった。植栽時に平均42cmあった幹の高さは、植栽後1年目にほぼ半減したが、その後は順調に生長し、6年目には平均97cmまで達した。一般化線形モデルとAICを用いたモデル選択を行った結果、有意な効果を示すベストモデルが得られ、植栽時の苗木サイズが小さく、ネムノキからの距離が近い個体ほど伸長生長(幹の高さ)が良好であった。