主催: 一般社団法人日本森林学会
会議名: 第133回日本森林学会大会
回次: 133
開催地: 山形大学によるオンライン開催
開催日: 2022/03/27 - 2022/03/29
2011年の福島原発事故から10年以上が経過し、放射性物質の減衰に従い、空間線量率も低下している。さらに、降雨時は土壌含水率の上昇と同時に、空間線量率が低下してた。土壌中の水の遮蔽効果により、空間線量率の低下を引き起こしていると可能性がある。
そこで、土壌の湿潤状態を表す指標である実効雨量を用いて土壌の水分状況を推定した後、空間線量率の時間変化を推定した。実効雨量は半減期2時間と7日を組み合わせた。吸水過程と排水過程ではヒステリシスが存在したため区別した。吸水過程では、降雨量の増加に伴い、土壌含水率の上昇が緩やかになった。排水過程では、降雨直後に比べて降雨数日後では土壌含水率の減少が緩やかであった。
以上の解析より、土壌含水率を推定すると、R²値が0.90を超える結果となった。さらに、空間線量率を推定したところ、浪江町ではR²=0.86、川内村ではR²=0.67と高い相関を得ることができた。このことから、土壌含水率の変化に伴う空間線量率の変化が再現された。また、実効雨量から土壌含水率及び空間線量率を推定し、降雨における時間変化の推定が可能となった。